20世紀少年 第2章/最後の希望〜中継ぎの宿命〜

Toshizo

2009年02月09日 17:40



20世紀少年、待望の第2章。

壮大な物語の真ん中部分にあたる、2015年の世界。
謎の教団「ともだち」は、世界制覇を遂げていた。
だが、本当の恐怖はまだこれからだった。
「しんよげんのしょ」の存在が明らかになったのだ。
「2015年、新宿の教会で、救世主は何ものかに暗殺される」
救世主とは誰なのか?
「ともだち」の正体は?
叔父・ケンジの遺志を継ぐ「遠藤カンナ」は、ケンジの幼馴染みの力を借り、悪の組織「ともだち」に敢然と立ち向かっていく。
そして「運命の日」。暗殺されるのは誰か?
カンナたちは世界を救うことが出来るのか?

原作を読んでいない人は、多分どんな話か分からないだろう。
さらに第1章を観ずに第2章を観たら尚更意味不明だろう。
そうでなくても複雑に絡み合ったストーリー展開なので、きっちり「予習」をしてから観た方がいいと思う。

第2章の主人公は「カンナ」。
誰が演じるか?もっとも注目を集めたキャスティングだろう。
結果、この「平愛梨」、カンナに生き写しだった。
「目ヂカラ」がある。物語を牽引していけるだけの魅力があると思う。
芸能界引退を考えていたグラビアアイドルが、起死回生で掴んだビッグな役だった。まさに彼女に取って「最後の希望」がこの映画だったわけだ。

映画の出来は、相変わらずノンストップであっという間に2時間半突っ走る「ロックンロール」な映画になっている。
ただ三部作という構成上、野球で言えば「先発」「中継ぎ」「押さえ」の「中継ぎ」のような中途半端な印象は拭えない。
あまり山場を作らず、0点に抑えて当たり前の「中継ぎ」。
「先発」「押さえ」の投手に比べて、どうしても印象が薄い「宿命」なのだ。
かといって「中継ぎ」がいなければゲームは成立しない。
単独で評価しづらいのが今作だが、3部作通しで観た時、橋渡しとしての役目は立派に果たしたと言える作品だろう。

いつになく、こんな意味不明な評価になって申し訳ないが、原作ファンなら充分に満足出来る出来だとは思う。

くれぐれも原作も読まず、第1章も観ずに、これを観て、「訳わかんない」の評価を下さないようお気をつけ下さい。

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