2009年06月26日
群青〜人間を描けているか〜

試写会で観て来た。
長澤まさみが一皮むけるか?に注目した映画だった。
興味はその一点だけと言ってもいい。
結果は・・・
なんの盛り上がりもない平板な脚本と、間延びした編集、ありきたりな演出で、退屈きわまりない映画だった。
長澤まさみの演技以前に、映画として最低の出来と言わざるを得ない。
2時間もの時間を使って、何が言いたかったのか?
「死んだ人間はいつもそばにいて見守っていてくれる」それだけのことか。
「千の風になって」で散々歌われたテーマをわざわざ2時間もかけて見せられたのか。
とにかく脚本も演出も下手過ぎる。
平板なストーリーをなぞっているだけで、人物が人間が全く描けていない。
単純な話、涼子と一也がどれほど愛し合っていたかの部分が全く描かれない。
キスシーンすら無い。
それゆえ、一也が死んだ後の廃人の如き涼子の落胆振りに全く共感出来ない。
愛の歌を歌う一也のシーンでもなんの伏線も無い為、肝心な部分を第三者に語らせてしまう安直さ。
素潜りのシーンでも海の怖さを描く演出は全く見られない。
お約束の沖縄の自然のシーンもワンパターンで、シーンの継ぎ目に繰り返しインサートされるだけ。
ワンカットが長く、テンポが遅く、2時間がスカスカで、これなら半分の1時間で充分に伝えられる内容だ。
とにかく、とんでもなくダメな演出家だ。
長澤まさみのために書き下ろした原作らしいが、まったくどこが彼女の為になっているのかわからない。
せっかく沖縄の青い海に旅行に行きながら、水着になって思い切り泳ぐこともせず、ずっと部屋に引きこもっているようなものだ。
制作者サイドが一番、彼女の魅力に気付いてないのではないだろうか?
"http://www.e-obs.com/MOVIE-S/"
Posted by Toshizo at 13:38│Comments(0)