2009年02月06日
その土曜日、7時58分〜銃容認社会の怖さ〜

名匠シドニールメット監督84歳の新作「その土曜日、7時58分」
舞台はニューヨーク、一見誰もがうらやむ優雅な暮らしをしていた会計士アンディは、離婚し娘の養育費も払えない弟ハンクに、禁断の企てを持ちかける。
それは実の両親が営む宝石店への強盗計画だった。
強奪した宝石は保険に入っている為、誰も困らない完璧な計画のはずだった。
そしてその決行の日、土曜日、7時58分。
3発の銃弾が店に鳴り響いた。
たったひとつの誤算を引き金に、事態は最悪の結末へと転がり堕ちていく。
次々にあらわになっていく「家族」の真実。
急速に追いつめられて行く二人の運命は。。。
ミステリー風味の人間ドラマ。
なのでくわしくは書けませんが、強盗計画の破綻をきっかけに、家族の秘密が次々と暴かれて行く様は、超一級のミステリーと言っても過言ではありません。
84歳にしてこの完成度、さすが並の監督ではありませんでした。
それにしても、いつも思うのは「たった1発の銃弾が運命を変えてしまう」銃容認社会の怖さ。
最近のアメリカがおかしくなっているのは、さすがにもう誰の目にも明らかだと思いますが、やはり絶対にNOと言わなければいけないのは、「銃容認社会アメリカ」の「護身の為なら銃を持ってもいい」という「習慣」です。
アメリカにシンパシーを感じ、アメリカのファッションやカルチャーに影響を受けるのもいいですが、この間違った「習慣」だけは、絶対に真似して欲しくない。日本に入って来て欲しくない「習慣」です。
これだけ無差別殺人など凶悪犯罪が増えて来ると、日本もそうは言ってられなくなるのかもしれません。
ただ、日本にはまだ「銃」が少ないので、このくらいで済んでいるという見方も出来ますね。